謝恩会といえば、「卒業シーズンの3月頃」に「先生と保護者達で主催するパーティ」となんとなく思われる方が多いはず。しかし、一体どうして謝恩会が開かれるのかについてはわからない方が大半のようです。この特集では謝恩会の開かれる意味やシーン別服装・マナーを解説します。これからの時期、謝恩会に出席する予定の方は、ぜひ最後までご覧ください。
謝恩会とは今まで学生生活でお世話になった先生方に感謝の気持ちを伝えるための場です。卒業する学生が主催して開催する事が一般的です。卒業生と教職員が参加します。規模は様々で学部ごとや学年全体など大規模な場合もあれば、研究室やゼミなど小規模な謝恩会もあります。会場は規模によって異なりますが、大学のホール、ホテルのパーティー会場、レストランなどで行われることが一般的です。謝恩会の一般的な流れとしては、開会のあいさつ、乾杯したのち食事をしながら歓談となります。その後レクリエーションが行われて、最後に挨拶があり終了です。卒業式は厳粛な雰囲気で行われますが、謝恩会は楽しみながら友人や先生と最後の親交を深める場となります。
ホテルや結婚式場のパーティー会場で開かれる謝恩会には、フォーマル感のあるドレスがおすすめです。結婚式にお呼ばれした際ののゲストドレスをイメージしてください。丈は膝が隠れるくらいの膝上、膝下の丈感で。ドレス袖付きまたは袖がないドレスの場合は、ショールやボレロ、ジャケットなどの羽織ものを羽織ります。露出のしすぎないよう注意が必要ですが、厳密なルールはないため、好きなカラーやシルエットのドレスを見つけると良いでしょう。また、せっかくドレスを購入したのに一度きりしか着ないのはもったいないですよね。そんな時には、結婚式のお呼ばれにも着られるドレスを選ぶのがおすすめです。シフォンやレース素材など白以外のドレスを選ぶとお呼ばれにも着回しが効きます。
謝恩会の会場がレストランの場合、開催されるレストランの雰囲気によって服装が大きく変わります。高級感のあるレストランならホテルで開催されるときと同じようなドレスアップで大丈夫です。カジュアルなレストランで行われるなら、綺麗めのワンピースやパンツドレスがおすすめ。ドレスよりも少しカジュアルなパンツドレスならオシャレ見えする事でしょう。また、1枚で着られる袖付きのタイプを選ぶなど、あまりフォーマルすぎないドレスを選ぶのがおすすめです。また、レストランの雰囲気に合わせてアクセサリーや小物を選び、フォーマル感を調節するのもポイントです。
学内で謝恩会が行われる場合は、卒業式後の夕方から行われることがほとんどです。ホテルなどの華やかな会場ではないため、フォーマルなドレス姿では浮いてしまう可能性もあります。そのため、綺麗目なワンピースに、羽織物を着用するのが良いと思います。ホテルほどかしこまらず、レストランほどカジュアルすぎないきれい目のスタイルを意識しましょう。卒業式の後、袴から着替えて参加することが多いため、ヘアセットが崩れにくいデザインや、ファスナーが開け閉めしやすいなど、スムーズに着替えられるものを選ぶのもポイントです。気になるようであれば、参加する仲の良い友人に、どのような服装か相談しておくのも良いでしょう。
謝恩会に参加する場合は、ノースリーブやミニ丈、胸元が大きく開いたデザイン等、肌の露出が高すぎるファッションは避けましょう。また、謝恩会はたった1回しかないため、持っているワンピースで代用したいという人もいるでしょう。持っているワンピースがノースリーブなら、ジャケットやボレロ、ショールなどを羽織るようにすることがポイントです。謝恩会は、あくまでも在学中にお世話になった方に感謝の気持ちを伝える場です。派手な格好は、目上の教授などの恩師には受けが良くありません。目上の人へどのような印象を与えるかをしっかりと考えたうえで、上品なコーデを意識することが大切です。
謝恩会でのドレス着用の際は、肌色で薄いヌーディなタイプのストッキングを合わせるのが良いです。3月になり少しずつ寒さが和ぐからといって、生足で会場に行くのはNGです。また、黒のストッキングは縁起が悪いと感じる人が多く、フォーマルな場にふさわしくありません。なるべく控えるようにしましょう。加えて、地域などによっては3月でもまだ寒い場合もあります。保温性に優れたタイツで出席したいという人もいるでしょう。しかし、タイツではカジュアル感が強くなるので、タイツも控えるのが無難です。薄いストッキングは伝線しやすいので、予備を持って出かけると安心です。
謝恩会でドレスを着る場合はヒールがあって、つま先が見えない『パンプス』を合わせましょう。パーティーでは5cm以上ヒールがあるものを合わせるのがマナーです。持っていない人は用意しておきましょう。パンプスを選ぶ際は、シーンにふさわしい華やかなデザインを選ぶことが重要です。例えば、光沢があるサテン素材やレース素材、ビジュー、ストーンがあるものなど、ドレスとのバランスを見ながら華やかなものを選びましょう。ただし、謝恩会が立食パーティーの時は、ヒールが高すぎると足が疲れてしまいます。普段あまりヒールがある靴を履かない人は特に、ストラップ付きのパンプスで、歩きやすくかつ安定感があるものを選ぶと足への負担が軽減します。