振袖や着物を着るときに履く足袋は、目立たない存在かもしれません。でも、実はとても大切なアイテムです。「和装でお出かけ」というときに、足袋の中で足が泳いでうまく歩けなかったり、きつくて痛かったりしたら、せっかくの楽しい時間も台無しです。特に、大切な成人式やお呼ばれで、足のことばかりに気を取られていたくはありませんよね。
そこで、快適に履ける足袋の選び方をご紹介します。足袋は、足にぴったり密着するように履きます。そのため、自分の足に合ったサイズの足袋を見つけることが大切です。まずは自分の足のサイズを正確に把握するところから始めましょう。振袖や着物が初めてでも、自分に合う足袋が選べますよ。最後に人気のおすすめ商品も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
まず、足袋の種類を簡単に確認しておきましょう。足袋は大きく分けて2つのタイプがあります。
【1】コハゼの付いた足袋
→0.5cm刻みでサイズがある、その他にも22~24cmのような大まかなサイズ、もしくはフリーサイズもある
【2】コハゼのないソックスタイプの足袋
→22~24cmのような大まかなサイズ、もしくはフリーサイズ
コハゼは、足袋を留める金具です。一般的に【1】は礼装用ほか、さまざまなシーンで使える足袋です。一方【2】は、普段着用のカジュアル向けといわれています。
成人式では【1】と【2】のどちらのタイプも履かれています。お好きなタイプを選べば良いでしょう。
ここでは、特にサイズ選びが必要な【1】を中心に、選び方をご紹介していきます。
足袋は、靴のサイズから-0.5cm引いた小さいサイズがおすすめです。前にお伝えしたように、足袋は足にぴったりした状態で履きます。シワが少ない方が美しく見えるので、ジャストサイズを選びます。
機会があれば、足袋を売っている店舗で一度測ってもらうのも一つの方法です。特にいつも靴のフィット感に悩んでいる方は、専門家のアドバイスをもらえます。
足袋メーカーの中には、いくつかの型を展開している場合があります。足が細い方向けの「細型」「ささ型」、幅の広い方向けの「ゆったり型」「ふっくら型」などの名前が付いています。
ネットで購入する場合は、メーカーが公開している「サイズの測定方法」を参考にサイズを測って、自分が何型に当てはまるのか調べてみると良いでしょう。
次に、足の甲と足首を覆う外側の素材を選びます。どのような素材があるのかを見ていきましょう。
・キャラコ
吸水性に優れた薄くてしなやかな素材。織り目が均一で高級感があるため、第一礼装のときによく履かれる足袋です。
・ブロード
柔らかく滑らかなため、動きやすいのが特徴です。
・ナイロンやポリエステル
伸縮性に優れた丈夫な素材。足袋を履いた経験がないという方も、靴下感覚で着用できます。
・麻
天然繊維の中でも吸湿性や速乾性に優れているため、汗をかいても爽やかに履けます。夏に最適な足袋です。
・朱子
滑らかな素材で、光沢が美しいのが特徴。男性が普段の着物で履く「黒朱子の足袋」の製品が多く出ています。
これらの素材から目的や季節などに合わせて選んでいきましょう。
次に、肌に触れる部分の内生地の素材を選びます。素材の種類には「晒(さらし)」「ネル」があり、どちらも綿素材です。ただし、ネルは起毛しているため、晒より暖かく履けるほか、足を保護できる特徴があります。寒い日や草履を履いたときの摩擦が気になるときなどに向いています。
履き心地の好みや、履く季節などに合わせて選びましょう。
※外生地がナイロンや麻などの場合、内も同じ種類の素材でできている足袋もあります。
最後に、コハゼの枚数を選びます。コハゼには4枚と5枚がありますが、その違いは足首の丈の長さです。5枚コハゼは、4枚コハゼに比べて1枚多い分、履き口が1.5cm~2cm上の位置になります。
4枚コハゼは動きやすいことから、初心者の方にも履きやすい足袋です。一方、5枚コハゼは足首が見えにくいため、フォーマルなシーンで使われます。
足袋に履きなれていない方は4枚コハゼ、フォーマルな席で風格を重視したい方は5枚コハゼを選ばれてはいかがでしょうか?
ここまで足袋の選び方を見てきました。一番大切なのは、足袋で痛みを感じたり、不快な思いをしたりしないことです。格式も大切ですが、無理なく快適に履ける足袋を選ぶのが和装を楽しむコツかもしれません。
次におすすめの足袋をご紹介しますので、これまでの内容を踏まえて、楽しく選んでください!
いかがだったでしょうか?足袋は、足にぴったり密着するように履くのがポイント。そのため、自分の足に合ったサイズの足袋を見つけることが大切です。まずは自分の足のサイズを正確に把握するところから始めましょう。振袖や着物が初めてでも、この記事を参考に自分に合う足袋を選んでみてください